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BARに灯ともる頃のsonozyのレビュー・感想・評価

BARに灯ともる頃(1989年製作の映画)
3.0
小さな港町チヴィタヴェッキアで兵役中の息子ミケーレ(マッシモ・トロイージ)に会いにローマからタクシーでやってきた父(マルチェロ・マストロヤンニ)。
久々に再会した父と息子のとある1日の物語。

成功した弁護士の父は、退役が近いミケーレに高級車やローマが見渡せるマンションの部屋をプレゼントするとサプライズを告げたり、見かけた靴屋でお揃いのブランド靴を買ったりし、困惑するミケーレだが、大好きだった鉄道員の祖父が使っていた懐中時計をプレゼントされると子供のように喜ぶ。
※原題『Che ora è?(今何時ですか?)』はこの懐中時計がらみのやり取りから。

遊園地の子供用のコイン遊具に乗ったり、フォトブースでふざけながら写真撮ったりと、二人の楽しい時間が流れる。

だが、ミケーレのとある一言や、考え方を押し付ける父への不満から、互いにぶつかり合い・・・

父がミケーレの彼女に会いたいからと二人で彼女のアパートに押しかけたり、これはないわ(笑)な展開も。

最後に二人が訪れた、ミケーレが親しい店主が営むBAR(バール)でのミケーレの活き活きとした姿を見た父の哀愁(知らなかった息子を見た寂しさ、嫉妬、息子と理解し合えていないもどかしさ…etc)はさすがマルチェロ・マストロヤンニ。

ラストシーンの尺が今ひとつかなぁ。

ヴェネツィア国際映画祭: Volpi Cup(男優賞)マルチェロ・マストロヤンニ/マッシモ・トロイージ

※メモ
二人が映画館で観る映画は、キュートなソフィー・マルソー主演の『スチューデント(L'étudiante)』
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