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ホモ・サピエンスの涙のyoko45のレビュー・感想・評価

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)
4.3
 たぶん事前に情報収集したほうが理解と感じ方が深まる作品。光を見いだすために陰を創る。

タイトル「oändliga(無限)」
 観る前に作品の公式ページを読んで…ほんとだ、大きなスタジオのなかで撮影された30以上もの光景、美術館で絵画をみる感覚。夜明け前にみる夢からなかなか醒めずに漂う感じ。
 所々微笑ましい部分もあるけど、不安や悲嘆の感情を誘いながら次々と場面が変わるので好き嫌いが分かれそう。

 監督いわく「テーマは、人間のもろさ。脆さを見せる何かを創作することは、希望のある行為。存在の脆さに自覚的でいれば、自分の持つものに対して丁寧でいられるから。私は常に存在の美しさ、生の美しさを強調したい。しかし、そのためにはコントラストが必要で悪い一面や残酷な一面も見せなければなりません。」

 「悲しみと喜びを繰り返してきた不器用で愛おしい人類」の未来。いまは見えなくても道の先に希望がありますように。
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