アニメ劇場版『銀魂』3作目
かつて銀時たちを教え導いた師匠・吉田松陽は別人格の虚へと姿を変え、地球を道連れに自らの命を終わらせようとしていた。そんな最大の敵である虚の野望を阻止すべく、かつての盟友である銀時、高杉、桂はそれぞれの信念を胸に共闘を決意する。さらに、銀時たちに加勢すべく万事屋の新八と神楽、真選組、かぶき町の住人たち、かつてのライバルたちまでもが集結し、守るべきものを守るために命を賭けた最後の戦いを繰り広げていく物語。
これまでのあらすじをドラゴンボール風の作画で説明するSILVER BALLという、ドラゴンボールのパロディから始まる冒頭の掴みがバッチリで面白い。
『銀魂』の原作の最終巻である77巻を映像化した作品だから、これまでのあらすじが入っており、初見の人でも分かりやすいようになっている。ドラゴンボール仕様になっているため笑ってしまって、全然頭に入ってこないけど。
前半はふざけ倒したあらすじでコミカルな笑いを誘ってくるが、後半は銀魂ファンに向けたシリアスな展開になっているので、銀魂ファン以外の人からすれば意味不明な展開で理解が難しいように感じる。
吉田松陽のかつての弟子である銀時、高杉、桂の3人が共闘している所が胸熱で最高だった。
今までいがみ合っていた銀時と高杉の会話で
“交わした剣の半分でもいい てめェと…
酒も酌み交わしてみたかったよ”
とこれまで中々語られることのなかった本音を話す会話にはグッとくるものがあった。
最終作ということもあり、歌舞伎町のメジャーなキャラクターたちが総出演するというお祭り感もあるのが楽しい。
長編作品の最後を飾る作品としては、銀魂ファンだけどイマイチだった気がする。
エンディング後に始まる3年Z組銀八先生のくだらないやり取りが安定の面白さで最高に好き。
ジャンプ漫画を遠慮なくパロったり、時事ネタを取り入れたりする笑いから、胸を熱くさせてくれる感動的なシリアスなシーンまで幅広く楽しめる独特な世界観が『銀魂』の最大の魅力だと思う。
万事屋よ永遠なれ