アクション監修に坂口拓さん。出演に榊英雄さんと昨今、悪い意味で世間を騒がせたお二人が絡んだ作品。
監督は「猫侍」でお馴染みの山口義高さんで、ちょっと風味の違う時代劇演出には安定感がある印象。
主演はお父さんが名優の寛一郎さん。彫りが深くてちょっと中性的な顔立ちで時代劇には合う風貌ですね。しかし、顔が長いな(笑)
ヒロイン役の山口まゆさんが、デビュー間もない頃の蒼井優さんに似ていて可愛い。何でもオーディションを経てこの役を勝ちとったらしく女優さんも大変ですね。
若いキャストが多い中で津田寛治さんが良い意味で何時もの臭い演技でベテランの凄味で怪演を見せていました。
ストーリーは幕末の幕府側と倒幕側との覇権争いに、時代に取り残された下忍の境遇などを絡めて描いているが、どうもチグハグで噛み合っておらず面白味が薄いです…。
終盤の共闘や心変わりも取ってつけたようで、観ていて応援したいような気持ちにならないのが難点。
せっかく坂口拓さんがアクション監修しているのにアクションの回数が少ないのも残念。中盤一回もなく下手なロードムービーのような物を見せられても退屈さが募ります。
そのアクションはやはり邦画アクションの雄が監修しているだけあってなかなかの迫力です。
しかし…売り文句の5分のワンカットアクションは見せ方が悪くワンカットアクションの臨場感が伝わって来ず残念な事に…。
やはり予算が少ないのが全体的に関係しているのか、大風呂敷を広げた割にはショボいなぁというのが率直な印象。
若いキャストのフレッシュさと監督な好きな玉演出はインパクトがありましたが、全体的に何を主張したいのかハッキリしない残念さが残る作品でした。