のんのん

少年の君ののんのんのネタバレレビュー・内容・結末

少年の君(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

モヤモヤするわぃ。罪だ、この映画。

どこで泣くのだ?全くもって怒りの涙しか出ない。貧困に受験に、大人になれない悲しい親たちに。(わたくしも含め)

中国の現代というのが、あまり見慣れていないせいか、なんだか現実的過ぎて知りたくないような気持ちでいっぱいだった。

どこの国もそりゃ同じか。やだやだ。

しかし、受験前の学校の様子がすご過ぎて、塾なのかと勘違いした。塾であれば、あんな感じも納得できるのだが。

机にいっぱい教科書積んで、先生が、輝かしい未来が待ってるぞー!みたいなことを叫んで。(先生も生徒もハチマキでもしそうな勢い)子どもたちはそれだけを信じて必死に勉強する。貧困から抜け出すにはお勉強しか無いのよ!

なんだか、古いような、しかし中国にとっては新しいような、やっぱりモヤモヤが残った。

芸は身を助くならぬ、勉学も身を助けるとは思うが、あんなやり方では子どもたちは歪んじゃいそうだ!人間育てって難しいのに。

そう言えば近所に、上海出身で、日本で子育てしているママがいたが、日本はのーんびりで心配になるわー上海はすごく勉強させるのよーと言っていたなぁ。

しかし、高3にもなってあのような虐め方するだろうかとも思ったが、大人でもありますものね。家庭環境も関係あるのか無いのか、いじめに関してはなんとも言えませんね。

何不自由無い家庭に育っても意地悪になるし、貧困でも意地悪になるし、高学歴でも意地悪になるし。

若者の学校のいじめの前に、中国の現在の事情を知りたかった。

あのイケメンの彼、悪いことをしてお金を稼いでいるようだったが、家は借りられるものなのか?とか、実際あのような若者はどのぐらいいるのか?とか、その辺をもっと詳しく教えてほしかった。

日本の事情も知らなければいけないけどね。「誰も知らない」みたいな家族。

若い刑事、良い人だった。中国の警察にあんな人もいるのかい。こら、わたし。やばっ、偏見だ!辞めちゃった担任も良い人だった!あんなに気持ちを分かってくれる先生なのに、なんか惜しい。

この映画を観て、果たして世の中の子どもたち、いじめはダメってわかるのかなぁ。飛び降りた同級生の死体を、スマホで撮影したりする人間がいっぱいいるって恐ろし過ぎる。

日本でそんなことがあってもみんな撮影するのだろうか。うちの子もスマホで撮っちゃうのだろうか?

いじめより、イケメンの彼や優等生の彼女との悲しい恋愛に憧れちゃいそうだなー。あ、そもそもそういう映画なのか?

あーあー、いじめのお話しって嫌だなー。人間ってやっぱり残酷だなー。イニシェリン島でロバと暮らして、2時になったらビール飲んで、親友と喧嘩して、死ぬまでの暇つぶしのような生活の方がまだマシだなー。

人の裸の写真撮ったり髪の毛切ったり、辛過ぎる。2人、立ち直ったからいいけどさ、あんな人生で立ち直るって、どれだけの周りの愛が必要か。

お互いの愛があるから大丈夫?そうかなぁ。顔だけやたら可愛いいじめっ子、私だってぶっ殺すけど、本当に殺しちゃってるし。

あれ?どうしてわたし、アメフト部やチアリーダーがいじめるアメリカドラマや、韓国ドラマの壮絶ないじめもいっぱい観たのに、何故この中国のいじめは納得いかないのだ?わかりません。

わたくしったらマフィアのお話しは疑問を持たずに観ちゃうのね!でもあのままじゃ実際にチャイニーズマフィアにでもなっちまう子どもがたくさん出てくるじゃないか。日本もまだまだいっぱいいるのだろうか?

中国の今に対して、わたくしの知識不足のせいで、そういうことばっかり気になり、美しい2人の恋愛を絡めて観るまでには至らなかった。ちくしょー。
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