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少女の髪どめのmimicotのレビュー・感想・評価

少女の髪どめ(2001年製作の映画)
3.8
厳しい現実に直面する人間に向ける視線が、限りなく優しくて温かったです。「運動靴と赤い金魚」のマジッド・マジディ監督の作品。これにも赤い金魚が出て来て嬉しかった。

イランの、貧しい青年が働く建築現場に、アフガン難民の少年バランが入って来た。何故か彼は一言も話さない。ある日、青年はバランの重大な秘密を知ってしまう...

短気でキレやすい青年が、恥ずかしくてバランに声もかけられない。そんな初々しい様子が可愛くて、中学生の初恋みたい〰って思ってたら意外。予想の斜め上をいく行動をとり始めて驚いた。

見返りを求めることのない愛の純粋さ。
大切な人の幸せが自分の喜びであるという、その満足げな表情が美しかったです。

監督の言葉
"世界が戦争ではなく、愛によって支配される日を夢見よう"
が深く心に響きました。
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