豚肉丸

August Underground(原題)の豚肉丸のレビュー・感想・評価

August Underground(原題)(2001年製作の映画)
4.4
若者二人が人を殺しまくるお話

ようやく見られたことに感動。海賊盤を買わずに数年間待った甲斐があったな、とウキウキしながら再生したら早速地獄絵図で笑ってしまった。

ゴア映画の中でも伝説的な地位を獲得した映画ながらも、ゴア映画と言うほどゴア要素はあまり無い。臓物が出てくる訳でも無ければグロテスクに人が死ぬ訳でもない。しかし本作の一番の問題点は、殺人鬼のホームビデオという体裁をとっている点にある。
初っ端からリアリティが物凄い。血と糞尿が飛び散らかった地下室の中に血みどろの裸の女が監禁されている場面から始まるのだが、カメラの画質、シチュエーション、部屋の作り込みなど、本物のスナッフフィルムと言っても過言では無いくらいにリアリティがあるから驚く。皿の上に溜まった糞など、細かいけど確かに不快になるような作り込みが凄い。

見た目もやってることも何もかもクソガキの範疇を超えないようなガキ共二人が、遊びの延長戦で平然と人を殺すからビビる。ライブハウスの場面のように、時々明らかに本筋と何も関係無い映像が入ってくるからこそ、殺人の場面のショックがより高まるから面白い。特におばちゃんの家に入って殺害する場面とコンビニを荒らし回る場面なんかはそうだけど、日常の隣に殺害があるのが恐ろしい。クソガキどもの日記映像としてそれが垂れ流されるからより恐ろしい。

ラストの絡みは明らかに蛇足にしか思えなかったけど、スナッフフィルム映画の伝説的な作品と位置づけられるのも納得の出来で面白かった!二作目がかなりヤバいとよく聞くので楽しみ。
豚肉丸

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