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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版のとぽとぽのレビュー・感想・評価

4.0
モリコーネの遺作✕デ・ニーロ="狂ってる"

友情、犯罪、恋、性、成長・時の流れ、そして裏切り…おれの昔話はもっと単純だ。街のチンピラとして変わらず居続けるか、時代の流れに即した形で事業拡大や政治など手広く賢く適応していくべきか。正直者と計算高い。
観客から見ると何が起こっているのか分からない状況であっても、モリコーネの素晴らしいスコアによって、一見なんてことないシーンであっても(なんなら真逆のムードでも強引に?)やたらと感傷的エモーショナルに見えてくるから不思議ですごい。その自信に満ちた語り口は見る者を引き付けてやまないギャング映画の傑作一大巨編。『ニュー・シネマ・パラダイス』のように、効けば"あの場所"へと誘ってくれるモリコーネ・マジックの名スコア無しには本作は語れない。そして、アイコニックなカットやシーン、ギャング映画として時代の必然性も味方につけた展開。
始まりは、不良チンピラ悪ガキども。ヌードルスとかいう主人公にしては今ひとつ締まらない名前?ニューヨークの貧困街育ちのユダヤ人でトイレは共用。ママのお呼び。クリームたっぷりのケーキで"ヤらせてくれる"ペギーなど性的でインモラル不適切な内容も多分に含んでいる。性器を相手に出す・見せる、という行為。
ジェームズ・ウッズもキレキレ!叔父さん、泳ぐか?了解。滑った…。ガキの仕事ではない。最後の仕事、禁酒時代の終焉に大きな夢を語るマックス。分かりづらい時間軸の移行、冒頭に繋がるラスト。ライト、車でスレ違う若者たち。そして、一夜の出来事。親友たちが死んだ後、あの笑顔の意味とは?ラストカット。レオーネ=西部劇だって?いやいや、これがあるよ


Kids stuff.
禁酒法→連邦準備銀行
「お前とはどこまでも一緒だ」「やっぱりお前も捨てるべきかもな」「狂ってる」「二度と言うな!」…「マックスは死にたかったのよ」
「昔、友達がいた。親友だった。二人とも不幸だった」
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