ワンコ

盗まれたカラヴァッジョのワンコのレビュー・感想・評価

盗まれたカラヴァッジョ(2018年製作の映画)
5.0
【真実と嘘が揺らめく】

真実の中に嘘を散りばめたらどうなるだろうか。

真実がより際立つのか。
いや、嘘が真実の背後に隠れるのではないのか。

嘘の中に真実を散りばめたらどうなるだろうか。

嘘が嘘らしく見えるのか。
いや、嘘が真実を隠すのではないのか。

「真実に殺され、虚構に生きる」
これも、きっと何かの方便だ。

主な登場人物は皆嘘つき。
脚本家、ゴーストライター、ゴーストライターのゴーストライター、母親、父親、マフィア、政治家、みんなだ。

きっと、真実と虚構がコラージュのように交錯する世界で僕達は生きているのだ。

カラヴァッジョというより、会話や仕草が興味深い作品だった。

でも、カラヴァッジョのキリストの降誕を盗むんだったら、額ごと盗みなよ。キャンバス(画布)を丸めたら、絵が傷んじゃう!
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