彼女にはトラウマがあるから、この施設は短期向けだから、母親と一緒にいるのが1番だから、愛情には愛情が返されるはずだから、、
あらゆるシステムを疑わなければベニーは救えないかもしれない。
だれにも責任をとってもらえない、ベニー。
発達障害を抱えた子どもに対して適切にアプローチするには、あまりに複合的な経験が多すぎて、9歳で始めても遅いくらいなんだろう。
家庭環境やトラウマに対する母親の証言などによって、支援側のアプローチが曇る現象。
その見えづらさや、支援側の苦悩がよく描かれていたと思う。
最後に笑顔で逃げていくベニーの表情はなんだろう、ベニーがベニーとして生きていくことを受け入れた瞬間、なんだろうか。
難しい。
