ゆうゆ

ソルフェリーノの戦いのゆうゆのレビュー・感想・評価

ソルフェリーノの戦い(2013年製作の映画)
3.7

2012年のフランス大統領選当日の生々しい熱気とその最中に巻き起こる ある元夫婦の熱いバトルを描いた「落下の解剖学」のジュスティーヌトリエ監督の長編デビュー作。
冒頭のおチビの泣きっぷりから心惹かれて萎みかけの乳腺がぎゅっとなる笑。子どもを巡る諍いと 彼らに振り回される面々たちのぐだくだがカオスすぎて一周まわって面白い。子どもそっちのけな 自身の気持ち最優先の自己主張バトル、外の選挙戦の尋常じゃないファイトが伝染したかのような比例した白熱ぶりに恐れ入る。
燃え盛る火もやがて鎮火するようにフェードアウトしていく一日の終わり、嫌悪感さえあった身勝手なふたりのことも いつの間にか愛おしさへと変貌しているまったりとした不思議な後味。
みんな大好きヴァンサンマケーニュはキモい役なのに相変わらず愛らしい。シャボン玉にタバコの煙吹き込むのってアドリブなの? 可愛すぎた。気の強そうな嫁は「シンプルな情熱」の艶が好みだったレティシアさん。まだ洗練されていない気怠さもよき。彼女のゲロのシーンですべてリセットできた気がしている😌
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