昨年『落下の解剖学』でカンヌのパルム・ドールを獲得した監督のデビュー作(もうすぐ公開)。単に大統領選のバトルと元夫婦(元恋人?)のバトルを掛け合わせたかっただけという気もするけど、そこそこ楽しめた。
実際に大統領選が行われた日に、ソルフェリーノ通りでゲリラ撮影したそうです。フランスの若者の熱狂ぶりがすごいっ。あんな人混みで演技するのもすごいっ。子供たちは気の毒。
テレビのレポーターをしているレティシアは選挙戦の取材のため、2人の子供をベビーシッターに預けるのだが、その日、娘の面会日と勘違いした元夫のヴァンサンが家にやってきてしまう。彼は暴力沙汰も起こしているヤツなので、レティシアは自分がいない時に子供たちを彼に会わせたくはないのだった…
通りで若者たちは叫ぶわ、レティシアとヴァンサンは言い合うわ、子供たちは泣き叫ぶわ、とにかく騒々しさ200%!唯一、振り回されて可哀想な老犬だけが大人しくて癒された。
夜が深まるとすべてが沈静化し、最後はゆる〜く静かに終わっていく。
レティシア&ヴァンサンの身なりや身勝手な行動、やることなすこと全てがイライラ。イライラだけで観続けさせるパワーがある作品だった。