シリアスな戦争映画ではなく、むしろポップに戦争下の日常を描いている。それは、10歳の子どもの目線だからかな。戦争って子どもの目にはこう映るのかなと思いながら興味深く見た。
普通の暮らしの中に独裁者が入り込み、心身を支配される。でも大人の事情は、まだ10歳の少年にはわからないので、いざユダヤ人を目の前にしても密告することはできない。少年の揺れ動く恋心が丁寧に描かれていた。
スカーレット•ヨハンソンの演技力が素晴らしい。母親として力強い、ぶれない言葉をたくさん息子に紡いでいた。2人の絆は、靴ひもとダンスがキー。外でも家の中でもこの2つはとても素敵に描かれている、でも母の靴によって母に何が起きたのかを悟ったシーンは悲しすぎた。
親子、人種、政治、全ての人間関係が絡む。ポップだけど多くのことを考えさせられる、
素晴らしい映画だと思う。