この映画は「二階堂ふみ」がオファーを受けたこと、それをもって成り立ち全てを表している。
監督も仰っていたが、ヌードがある作品だとオファーを断る役者ばかりの日本において、知名度がある女優がこの様な役を演じてくれる事は稀だろう。
鑑賞したときは2019東京国際映画祭だったため、朝ドラや紅白の司会を努めるほどの女優に成長した2020年においては、当時よりもさらに価値が高まり稀有な事だと思われる。
しかし、映画のストーリーとしては趣旨が分かりづらく、話の展開も微妙。原作の世界観を重要視するのは分かるのだが、中途半端に物語を切取り再現するよりはもっとエロスの部分を全面に押し出した方が良かった様にも感じた。
そうすればメッセージ性はより明確になり、鑑賞者も作品の意図を理解しやすかったのではないだろうか?