HOT SUMMER NIGHTS(2019)
久しぶりに映画が観れたのでティモシー・シャラメの映画をチョイス
劇場で観てみようと思ってたけど結局観なかった系の映画
内気で大人しめな陰キャ青年が道をド派手に外してドラッグディーラーになっちゃう
そんでもってひと夏の恋を体験するノスタルジックな映画
回顧録手法で一部始終の出来事を思い出すように丁寧に振り返っている
「ほろ苦い青春を経験した」
というレベルの域では全くないストーリー
父を湾岸戦争で亡くし喪失感に浸る青年(ティモシーは少年のように見えるけど、、)が一気に道を外していく
ドラッグディーラーとして成功を納め彼女もできて陶酔感に浸る
まさかその先に虚無・虚脱・絶望が待ち構えてるとはその時は知るよしもなかったという、、
映画そのものは過去の青春ヒューマン映画をよりスタイリッシュに表現した感じ
音楽・髪型・映像等 ファッションも含めて90's感満載だった
ラストにかかるCrybabyのTrue love will find you in the endは特に良かった
ビジュアル要素で捉えれば
ダニエル(ティモシー)
ハンター(アレックス)
ドラッグディーラー2人のビジュアルがめちゃくちゃ良くて凄く際立ってた
「これがイケメンか…」って感じがホント炸裂してた(特に顔面でハンターに敵うレベルは誰もいないであろう的なイケメンだった)
現実でもフィクションでも悪い事してどこまで堕ちていった先の結末って
「(例外なく)不幸になる」
ってオチは完全に決まってる
しかも行動が悪ければ悪いほど今までやってきたツケが回って取り返せないくらい反動が押し寄せる
人間関係も上手くいってるときとは正反対な状況に陥ってしまう
今まで夢を見てたのかっていうくらい高らかな高揚感の中でひと夏を過ごすマサチューセッツ州の海辺のケープコッドに「ハリケーン」がやってきて全てを壊す
これまでの積み上げてきたダニエルの人生も一緒に吹き飛ばす
ハリケーンが町も人生も壊すこととも掛け合わせてて
「なかなかな芸術表現の一つだな、、」って思った
ダニエルの相棒ハンターは警官に諭されて元の道にダニエルを戻そうとしてて
そのハンターの気遣いや心意気に気づかないダニエルの人間レベルの低さも露呈してるのが若気の至りでは済まされない痛さを感じた
しかも
ハンターの妹がダニエルの彼女というのもなんかベタな展開でそれをひた隠すダニエルが妙にダサかったのもベタだった
全体は前述したように非常にスタイリッシュ
映画内に出てくる「ドライビングシアター」っていう「車に乗りながら映画を観る」っていうのも時代感を出すためのオマージュが表現されてたけど、、
個人的には『サマー・オブ・84』の方がより時代感に対するオマージュを感じさせる内容で好きだったかなー