TAK44マグナム

モンスターハンターのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

モンスターハンター(2019年製作の映画)
3.7
「バイオハザード」の実写化で夫婦仲睦まじく稼ぎまくったミラ・ジョボビッチとポール・W・S・アンダーソンのコンビが次のコンテンツとして選んだのが「バイオハザード」同様カプコンのメガヒットゲームである「モンスターハンター」。
本当に抜け目のない方々ですが(笑)、やはり日本発祥のゲームが原作となると御贔屓にしたくなるのも民族としての性でしょうか(苦笑)
とは言っても「バイオハザード」は初期作をそれなりにプレイした経験があったものの「モンスターハンター」は実のところシリーズ通して未プレイでして、「兎に角、巨大なモンスターを狩るんでしょ?」ぐらいしか理解していない状態での鑑賞となりました。

結果、思いのほか楽しめましたよ。
けっこう満足げにエンドロールを眺めている自分がいました。
何よりも「ちゃんと怪獣映画になっていた」のがよろしい。
近代兵器があっても異界のモンスターには全く敵わない、この絶望感が良いのです。
描写的に既視感はメチャありましたけど(汗)

世間一般の評価を鑑みるに、原作ファンの方からするとダメな部分も多々あるのでしょうが、特に思い入れもなく娯楽映画として観れば後半になるとワケが分からなくなった「バイオハザード」シリーズと比べて単純に面白かったです。
まぁ、もしシリーズを重ねることになったらまたグダグダになるのかもしれませんが・・・(汗)

ミラ・ジョボビッチとトニー・ジャーが出ずっぱりの割には人物像が薄っぺらいし、山崎紘菜は東宝御用達だからとりあえず出演していますぐらいの活躍しかしないのが残念でしたが、プレデターやマンダロリアンみたいな格好いい装備のジョボビッチが単身でサラマンダーみたいなモンスターに突っ込んでゆくのはやはり燃えます。
そもそもモンスターを狩るのがメインのゲームですからコレで正解なのでしょう。
個人的には終盤の展開も悪くないと思いました。
ああ、監督はこういうのやりたかったんだなって(苦笑)

吹き替え版しか上映していなかったのですが、異界の言葉しか話せないトニー・ジャー役が松坂桃李でした。
基本は宣伝のためでしょうけれど彼を使う意味があったのかは甚だ疑問(苦笑)
松坂桃李自身は大のモンハンファンらしいので起用されて嬉しかったでしょうけれど、台詞自体は全てトニー・ジャーのテキトーなアドリブって話なので、トニー・ジャーだけそのまんま彼の声を使っても差し支えないぐらいだった様な気もしますよね(苦笑)


何にしろ戦国自衛隊やサラマンダー、エイリアン等をチャンポンしたような感じでどこを切り取っても「どこかで観たことがあるような映画」でしたが、これはこれで肩肘張らずに観られますし、ミラ・ジョボビッチとトニー・ジャーのバディものとしても楽しめます。
モンスターのCGも結構迫力あるので劇場で観るにも適した娯楽作品でした。


劇場(イオンシネマ茅ヶ崎)にて