松井の天井直撃ホームラン

⼗年 Ten Years Japanの松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

⼗年 Ten Years Japan(2018年製作の映画)
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↓のレビューは、以前のアカウントにて鑑賞直後に投稿したレビューになります。

『PLAN75』 監督 早坂千絵

75歳になると安楽死を選べる社会。

『いたずら同盟』 監督 木下雄介

第1話の途中で落ちる(-_-)zzz
気が付いた時は第2話が終わったところだった。
情け無い(p_-)

『DATA』 監督 津野愛
☆☆☆★

杉咲花ちゃんの、少女でも無い。でも大人とも違う無垢な魅力。
ここに、最近絶好調の田中哲司の父親。
母親の秘密を盗み見た娘。娘の振る舞いに、妻の姿を投影する父親。この2人の微妙な親子関係。

『その空気は見えない』 監督 藤村明世
☆☆★★★

原発汚染のその後、人間は地下へ逃げる。

『美しい国』 監督 石川慶
☆☆☆★★★

『愚行録』がとても良かった石川監督だけに、注目したが。それが間違いでは無かった嬉しさ。

徴兵制度が施行された近未来日本。制度を広めるべき、日本政府から宣伝を任された広告代理店の社員が太賀で、広告ポスターの作者が木野花。
あ?この2人って、先日観た『母さんがどんなに僕をきらいでも』のコンビじゃないか!
いや〜!このコンビが凄〜く良いんだなぁ〜これが!
「こんな時に不謹慎ですね!」と言うが。「◯ー◯は死なないから良いのよ!」と返す。
如何にもといった感じの、代理店社員の太賀も良いが(ここ数年、彼は何を演じても良い)本心では若者たちの未来を憂いている木野花が良い。
もう今年の助演女優賞は、『愛しのアイリーン』と併せて木野花で決まりだ!
そして何よりも、石川監督の次回作『蜜蜂と遠雷』への期待が高まる。

高齢者対策として、75歳になると安楽死が選べる社会。「早く死んで下さいね!」と思われ。
他人の記憶はデータ化され、それを盗み見する。
原発汚染の近未来。
徴兵制度が始まり、若者たちは戦場へと散って行く。
何だか、日本の未来をこんな風に切り取る作品ばかりで鬱になって来そうだ!
明るい社会へと向かう希望の光は無いものだろうか。
今、世界的に拡がりを見せ蔓延っている【民主的独裁政治】の世の中では、とても難しいのか?…と。

2018年11月20日 キネマ旬報シアター/スクリーン1