リゾートの謳い文句に誘われて、謎めいた島にやってきた麦わらの一味。オマツリ島と呼ばれるその島で待っていたのはリゾートではなく、バトルだった……?!
本作の監督は細田守氏。細田監督の作品もONE PIECEも好きなので、ドキドキワクワクで鑑賞した。島に入ってからのカットや音の使い方は『未来のミライ』を思わせ、独特な妖しさが漂っている。ほかのONE PIECEの映画とは雰囲気が大きく異なり、とても新鮮だった。
本作は全体的に静かで、冒険ものにしては大人びた印象だ。人物の動きなどの「動」を、「静」の雰囲気で包みこんでいるぶん、キャラクターの心情がよく伝わってきて胸を打つ。想定していた以上に感情移入して、涙ぐんでしまった。
とはいえ「ああ、やっぱルフィ好きだわ」と思う王道要素もあるので、ONE PIECEファンとして観ていて楽しかった。ルフィが好きな人と、新鮮さを感じたいディープなファンにおすすめ。