ジニョク

太陽は、ぼくの瞳のジニョクのレビュー・感想・評価

太陽は、ぼくの瞳(1999年製作の映画)
4.6
マジッド・マジディ監督4作目

手に入るマジディ作品の中では、これが一番好きかも♪

目の見えない少年のお話なんだけど、びっくりしたのがこの少年、俳優さんじゃなくって、実際に盲学校(向こうでは視覚障害者センターって言うみたい)に通う一般人の男の子。

てか、お父さん役の俳優さん以外は演技経験のない地元の住民たち。

ワンシーンごとに監督やスタッフたちが台詞と演技を辛抱強く教えてから本番に入るんです。
そういえばキアロスタミ監督の時もそんな感じの撮影風景があったなぁ〜。


ハンディを持つ息子を疎ましく思いながらも、行く末を案じ苦悩する父親。

明るく振る舞ってはいるけど「目が見えない自分はみんなに嫌われているのかもしれない」と心の内で悩む少年。

そんな少年を優しく見守るおばあちゃんと2人の姉妹。

お話が進むにつれ、思いました。
マジディ監督、鬼かも。
とてもつらいシーンの連続なんです。
『バダック 砂漠の少年』を観た人ならばふと不安がよぎると思う。
この監督、やりかねん💦

だけど、さすが文部省選定映画だけあるワ。
神様は全てをご覧になっておりました。

それにしても、目が見えない子たちの感受性の豊かなこと!
この子たちは、手で耳で肌で、見えてる人たち以上に世界を感じてる。

1999年の作品なので当時の少年は立派な青年になっているはず。
今、どうしているんだろ。
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