氷雨水葵

Thunderbolt Fantasy 生死一劍の氷雨水葵のレビュー・感想・評価

Thunderbolt Fantasy 生死一劍(2017年製作の映画)
4.5
2022年リライト119本目

蔑天骸さん(CV:関智一)がお気に入りでした(本作は未登場ですが)

◆あらすじ
盗賊・凜雪鴉(CV:鳥海浩輔)の用心棒を努める殺無生(CV:檜山修之)は、悪名高き過去と決別するため、凜雪鴉に勧められ劍聖會に出場することに。

蔑天骸(CV:関智一)や魔人との戦いを終え、平和を取り戻した東離。丹翡(CV:中原麻衣)や捲殘雲(CV:鈴村健一)たちと別れ、旅を続ける殤不患(CV:諏訪部順一)は、立ち寄った酒場で自らを’’殤不患’’と名乗る男と出会う―――。

◆感想
殺無生編:
アニメシリーズ1期の前日譚ということで、凜雪鴉と殺無生にどんな因縁があったのかを描いています。原作小説を読んでいて「映像化してくれたらいいな」と思っていたので、映像化は嬉しい限りでした!!劇場に観に行きましたが、伝統的な布袋劇×脚本・虚淵玄のなんという素晴らしさ。アニメシリーズ1話の時点でテンション爆上がりでしたが、「人形劇」の一言では片付けられない作品なんですよね。

「殺無生編」の見どころは、劍聖會で戦う殺無生の姿!布袋人形とは思えないほどのアクションと殺陣、それにCGと特殊効果を組み合わせ迫力のある映像に。布袋人形に表情はなく、口の動きもあまりないものの、人間が操っているので本当に生きているよう。顔がアップになったり、カメラワークでここまでリアリティのある仕上がりに。
澤野弘之さんの音楽、虚淵玄さんの脚本、キャストたちの演技、すべてが素晴らしい作品で、とにかく全体的にスタイリッシュ!

千葉一伸さん演じる鐵笛仙と殺無生との戦いはかなり迫力があります!

個人的には、狩雲霄が弓を放つシーンが好き(殺無生じゃないんかーい)。アニメシリーズでも登場した彼ですが、本作では正体を隠しての登場。次々と参加者を射るわけですが、シンプルで短いシーンながらも観る人の記憶に残るシーンかと。

アニメシリーズを知っているから、凜雪鴉がなにを考えているのか分かって辛い…殺無生は彼の手のひらで踊らされているとすぐに分かるぅぅ。ほんま、盗賊のなかの盗賊やな凜雪鴉は(笑)まぁ殺無生に「殺さずの剣」は似合わないけどね!?

殺無生、私は嫌いじゃないで(誰目線)!

殤不患編:
さて、前半の殺伐エピソードから一転、「心が荒んだまま映画館から帰らせたくない」という虚淵玄さん配慮のもと製作された「殤不患編」。なかなか、平々凡々なエピソードで笑うしかない(笑)アニメシリーズ1期の直後ということで、殤不患の武勇伝のはずなのにまさかのニセモノが!

ニセモノが逃げ回って、本物の殤不患だと分かる後半のシーンは見どころです。諏訪部さんの素敵なお声と殤不患のキャラクター性がばっちりハマっていて、かっこよすぎ。あの太刀を持ちながらの俊敏な動き、アニメシリーズに劣らず素晴らしい。個人的には「殺無生編」ほど印象に残らなかったのですが、劇場で迫力のある殺陣シーンが観れるのは嬉しかったです。

終盤には西川貴教さん演じる浪巫謠や、新垣樽助さん演じる嘯狂狷も登場して、アニメシリーズ2期見直したくなりました(笑)西川貴教さんが担当する主題歌『RAIMEI(中国語Ver.)』もぜひ!
氷雨水葵

氷雨水葵