ウサミ

ハッピー・デス・デイのウサミのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
4.2
愛すべきビッチ女のオールユーニードイズ…


新たな視点での青春映画でした。
誕生日の夜に謎のマスク男に殺され、しかし殺されると誕生日の朝にリープする女の子が、誕生日脱却のために死にまくる話。

馬鹿馬鹿しいが、作品に真剣味があるため、くだらない映画にはならず、上質なコメディ映画となっています。
また、同じ1日を繰り返す映像が退屈にならない工夫が施してあるため、単調な映画にならずに興味が持続しました。

いろいろ疑問点こそあるが、本作のカラッとした空気感は、そういった疑問に目を向けさせないほど魅力的。
死の連続の中で少しずつトリガーが見えて来る快感と、それに伴い彼女が自我と向き合う展開が心地よいです。

ラストの展開にもう少し纏まりがあると、もっとバゴーンとハマったかも。
とはいえ最後の30分くらいの怒涛の盛り上がりが、気持ちよさと清涼感がありめちゃくちゃ楽しかったです。

主役の彼女が最高にキュートでした。
表情の喜怒哀楽の抑揚が非常に豊富で、脚本の中の感情を見事に表現しているため、作品の意図がスムーズに伝わります。
本作はあくまでライトなコメディだと思っているので、この分かりやすさがめちゃくちゃ面白さに繋がっています。その役割を、見事に果たしていました。

バイオレンス映画ではあるが、グロはなし。血や殺害描写はあるものの、かなりライトなので見やすいです。(ナイフが突き刺さる瞬間カットが変わるなど)
ホラーとしてはかなり甘口で、緊張感はえるが、心臓に悪いジャンプスケアなどは無し。

普段映画観ない人にもおすすめできる作品の手札が増えました!
ウサミ

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