課長とヒロシ

名もなき野良犬の輪舞の課長とヒロシのレビュー・感想・評価

名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)
3.8
名もなき野良犬の輪舞(ロンド)

ヒロシ(以下ヒ):『殺人者の記憶法』に引き続きもう一本ソル・ギョングさんものを。お相手は社会現象を引き起こした韓国ドラマ『ミセン』で有名なイム・シワンさん。『弁護人』(2013年)や『非常宣言』(2022年)など映画出演作も多数です。

課長(以下課):内容的には『インファナル・アフェア』みたいな話だが、イム・シワンの名演技と、何と言ってもソル・ギョングの「クセが強い」存在感が秀逸な作品だな。

ヒ:『ジョーカー』のホアキン・フェニックスさんをちょっと思い出しました(笑)

課:『ジョーカー』のホアキンは最初から狂ってるが、本作のソル・ギョングは策士的な一面を残しつつ常軌を逸してくるのがまた怖いよな。正気と狂気の境目をずっと歩いている感じだ。

ヒ:その振れ幅がそのままイムさんの境遇につながってきますからねー(笑)イムさんファンの人たちも相当ハラハラするんじゃないでしょうか。

課:ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか最後までやきもきするのがまた心地よい感じだ。複雑に絡み合った利害関係の中で、お互い騙し合いながら少しずつ信頼関係を築く2人、しかしその絆は本当なのか、、、。韓国を代表する若手とベテランの演技派が火花を散らす韓国ノワール。一見の価値ありだぞ!

ストーリー 4
キャラクター4
世界観   4
演出・演技 4
音楽    3
グーは反則!度99
課長とヒロシ

課長とヒロシ