高校で教鞭を執る女教師(風祭ゆき)が、校内レイプ事件の容疑者(井上肇)と被害者(伊藤京子)の両者に接触しながら、事の顛末を探っていく。十代の刹那的な性行動を描いている、日活ロマンポルノ。
ヒロインとその愛人(錆堂連)による「大人の性の物語」と、血気盛んな少年少女による「若輩者の性の物語」を同時進行させていくスタイル。レイプ事件に関わる生徒たちが、性の在り方を諭されるパターンが含まれている。
人に裏切られた気持ちを胸のうちに押し殺せる主人公と、その気持ちを押し殺せない生徒たち。「男女の営み」から生じる乱反射現象を、如何にして処理すべきか。人間性の相違によってもたらされる、カオス状態が醍醐味となっている。
レイプ事件の容疑者にされた男子生徒の葛藤と、自らスケープゴートとなる風祭ゆきの慈愛が、やるせなさマックス状態で波のように押し寄せてくる。