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巴里の女性の一人旅のレビュー・感想・評価

巴里の女性(1923年製作の映画)
4.0
チャールズ・チャップリン監督作。

喜劇王:チャールズ・チャップリンが演出に徹した長編サイレント映画で、若き男女の哀しき愛のゆくえを描いた恋愛ドラマの名篇です。

富豪の有閑紳士の愛人となったヒロイン:マリーと、彼女の元婚約者である画家の青年:ジャンの再会と愛のゆくえを描いた悲恋映画です。結婚を誓った若き男女が、家族の不幸という偶然によって離れ離れとなり、1年後、パリで再会を果たした二人の愛の再燃と哀しき末路をシリアスに見つめていきます。

喜劇映画で知られるチャップリンのそれまでの作風とは一転して、運命に翻弄される若き男女の悲劇的な恋物語をシリアスに描出した作品で、チャップリン作品に欠かせないサイレント期の名女優:エドナ・パーヴィアンスが贅沢な暮らしと純粋な愛情の狭間で揺れるヒロインを好演していますし、絶倫の有閑紳士に扮したアドルフ・マンジューの個性も際立っています。
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