『西部戦線異状なし』ぐらいに、誰かが作るべきだった映画。スペインというか、ヨーロッパで作られたことにも納得がいく。
冒頭のシーンは、コントラストの高いライティングで、90年代のハリウッド映画を思わせる。けどソフトなライティングのモダンな演出が大半。
物語の世界で起きる出来事としての演出が過度な時は撮り方による演出が異常に抑えられ、主人公の内面を映し出す時には過度に演出される。
シネマトグラフィーに関して言えば、今まで観た映画の中でトップ5の好み。
ストーリーテリングには関係ないが、画が綺麗で構図が面白く、映画のベストショットを集めた、上澄をすくったような感じがした。