ドラッグ売人から借金返済を迫られている中毒者の女性が、トランス状態に陥ったままでスケジュールを強行させようとする。マリファナ常習者の小さな冒険譚を描いている、ストーン・コメディ。日系アメリカ人のアラキ監督が手掛けている。
ボングでハッパを吸って、ノートPCでゲームをして、スナック菓子をむさぼる。完全無欠のボンクラ生活を送っているダメな女子が、支離滅裂な言動をノンストップで繰り広げながら、日常風景をサバイバルしていく。
「アッパーに入るとめちゃくちゃ楽しくなり、バッドに入るとめちゃくちゃ不安になる」という浮き沈みの感情を、ものの見事に表現。自分のやるべきことを順番に箇条書きしてから行動に出るところが醍醐味であり、いやが上にも脱線ぶりを期待させられる。
傑作ストーン・コメディ「ハロルド＆クマール」の俳優をゲストに起用している時点で、信頼度がマックス・ボルテージ。人生の浮き沈みを、たった1日で体験していることを示唆させる語り口が心憎い。
