さるやん

孤狼の血のさるやんのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
3.6
各国、その国でしか撮れない映画というものがあると思います。そして、まさしく日本でしか撮れない映画というのがヤクザ映画であり、近年倫理感などからすたれてしまった感がありますが、映画のなかの題材としてはドラマティックでありまたバイオレンスでありエロティックであり大人の娯楽としてのエンターテイメントであるとおもいます。そして白石監督は 「日本で一番悪いやつら」でも描いていたように、ニュースではわからないような警察と暴力団との関わりをさらにエグくしています。セリフまわしや、行動の粗野さから漂ってくる昭和のバイオレンス感がしっかりかんじられます。そしてタイトル通り
俳優役所広司から いま俳優として覚醒しはじめた松坂桃李への 孤狼の血 の輸血を思わせる熱い映画でした。女優陣の昭和感も悪くなかったです。
白石監督には今後も昭和の暗部をまた映画化していただきたいとおもいます。
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