松岡茉優

許された子どもたちの松岡茉優のレビュー・感想・評価

許された子どもたち(2019年製作の映画)
4.4
傑作。いじめを発端とし、殺人を犯してしまった主人公とその家族を中心に事件後の姿を描く。
法律では裁かれず、のうのうと暮らしいくのかと思いきやそんなことはなく、引っ越しを強いられ、地元の悪にボコボコにされ、ネットでの誹謗中傷は相次ぎ、職を自主退職させられた父親は出ていき、おまけに家に突撃されたりと散々な目に遭い続ける。「人を殺した上に隠し通そうとした」人に対する天罰とも取れるが、「もし人を殺して無実を突き通そうとしたら」という視点で観ると、かなり生々しく怖い作品になっていると思う。
中盤の転校した後の行き過ぎたクソガキの正義感や集団いじめの生々しさがやばい。道徳の時間のいじめ問題について語る学生達。いじめの原因や無くす方法は散々言語化できるのに、実際にいじめがなくならないのはなぜ?実際にいじめてる奴らはは一切真面目に議論しないところがマジで生々しかった。あと主役の男の子の演技力やばすぎ。加害者に対してもロマンス展開をちゃんと持ってくるのが「映画」っぽくて良かった。名倉雪乃さんマジで名演技。小学生とか中学生の頃に授業でこれ見せられたらマジでいじめなくなると思う。裁判所内に遺影が持ち込めないの初めて知った。
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