もめん豆腐

光のもめん豆腐のレビュー・感想・評価

(2016年製作の映画)
3.4
合間合間に島の景色とともに使われる音がうるさいと感じていたんだけど、他の方も書いてらっしゃる。美しい風景とピアノ曲を用いた方が、起こってることの醜悪さが増すと思うのだが、大森監督は違和感を音で表現したかったのか?
この映画で初めて橋本マナミさんを役者として拝見したのだが、とても良い役者さんで驚いた。グラビアとバラいろダンディのイメージしかなかったから、新しい才能を見い出せたようで、とてもうれしい。夫への不信感と娘への違和感で疲れ切った妻を体中で表現してる。特に彼女の階段の登り方が、もう、気だるさをそのまんま現していて、思わず声が出たよ。佇む姿も気だるくて溶けそう。この方はこれからもどんどん出て、挑戦していって欲しい。
ここからはキツめに。
前々から長谷川京子の棒なセリフと白けた芝居ぶりにはヤレヤレ感が否めなかったのだが、久しぶりに見たら、“顔”!顔がおかしいよ!あなた!この人こんな顔だったっけ?と観終わってからググってみると、おやまあ…。だから彼女がアップになる度に本筋から気持ちが離れていったのか…。この役はファムファタールのはずなのに、顔が映る度にホラーな気持ちになる。井浦さん、怖くないのかな?なんて思ってしまう。彼女は役者の“顔”を何と心得ているんだろう。その流れで、なぜ監督はこの人を配役したんだろう、と不思議になる。他にもいい役者はいっぱいいる。キャリアを重ねるごとに深みを増してきた松雪泰子さんや木村多江さんや吉田羊さん等には断られたのかな。それともこの人が適任だとでも?はっきり言ってしまうとこの人でこの映画はだいぶ落としてると思う。全く運命の女じゃない!
ところで、女の子の名前に椿なんてつけるかな?椿はだいぶ縁起が悪いぞ。
もめん豆腐

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