間々田陽紀

ブルーム・オブ・イエスタディの間々田陽紀のネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

ホロコーストというヘヴィーな題材を肩の力を抜いて観ることができる映画だったと思いますが、それでも日本人の自分には肌感覚で映画の中の細かな演出に反応することが難しい映画でした。

人類に大きな傷跡を残した現実は、その血を受け継ぐ子孫にまで大きな影響を与えるのだと思いながら見ていましたが、素敵なエンディングが用意されていました。

ザジがトトとクリスマスの時期に偶然別れてから3年ぶりくらいに再会するエンディングのシーンが、恐らくこの映画のそれまでの重苦しい雰囲気を一変させたのです。

サジがトトが始めて結ばれた時に、きっと女の子を授かったと言ったシーンがエンディングで生かされていて、別れ際に子供を授かったなんて嘘だといっていたサジには本当に女の子が授かっていたのです。

トトがサジが連れていた子供を男の子と勘違いして分かれるが、トトの実の子供からすぐにあの子は女の子で名前でといい2人が仮に名付けた名前を店内で聞いたことを教えてくれる。このシーンの映画を見終わった観客たちに、製作者が送ってくれた優しさだったと自分には思えました。
間々田陽紀

間々田陽紀