カタパルトスープレックス

ガールフレンドのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

ガールフレンド(1978年製作の映画)
3.8
クローディア・ウェイル監督による「女友達もの」の先駆けとなる作品です。女性の自立に「友達」を絡めてくるところが(当時としては)新しかったと思います。クライテリオン版のBDで鑑賞しました。

ニューヨークで写真家を目指すスーザンと作家を目指すアンの共同生活はアンの結婚で終わりを告げました。アンは結婚してからも作家を目指し続け、主婦をやりながら学校に通います。スーザンは一人残され、写真家としてもなかなか成功の道筋が見えてこない。二人はどうなっていくのでしょう?という話です。

完璧な人間関係ってない。いい時もあれば、悪い時もある。それを乗り越えることができれば関係は長く続く。簡単に言ってしまえば、そういうストーリーだしテーマなんだと思います。

ただ、ツラい時の乗り切り方って、女性と男性ではちょっと違う気がする。「女友達もの」を観るたびに思う。だから、この映画は多分、女性はすごく共感できるんでしょうね。ボクは「めがねっ子」が好きなのでスーザンはすごくタイプなんですよ😍。ボクは男だからどうしてもスーザンの恋人エリックの視点で観てしまう。

資金集めをしながらの撮影だったため、完成まで2年以上かかったそうです。ハリウッド作品ではない低予算映画によくあるオフビートな感じがとてもいいです。計算されていないアドリブな感じがカサヴェテスからの影響も感じます。『シャイニング』(1980年)を撮影中にインタビューを受けたスタンリー・キューブリックが好きな作品としてあげたそうです。