ムーンライトの今宵のネタバレレビュー・内容・結末

どの家のシーンも青色が目立つインテリアがおしゃれ。
第二章までで実質的にエンディング、第三章からはもうずっと余生。

フアンの死や事件後の刑務所暮らしといった、シャロンの転機となるような出来事は軒並み描かれないが、それらを経てもシャロン自身の根幹は変わらずにずっと"リトル"のままでいる、というのがわかる役者の演技が見事。

海でのシーン、ケビンが強気な台詞を吐いたところにシャロンが被虐的なときめきを感じたんじゃないかなあ。思春期の友情って何かの弾みで性愛に転がる可能性が常にあると思っていて（創作に限らず現実でも）、そういう意味でケビンもあの瞬間のシャロンの姿に心を動かされたように見えた。

何度も観られるような話ではない（主人公が虐げられる様を繰り返し観たくないという意味）が、時折思い出しては自分の考え方に影響を与えていく作品かもしれないと感じた。