くまやぼのみまふさ

満月の夜のくまやぼのみまふさのレビュー・感想・評価

満月の夜(1984年製作の映画)
3.8
ロメール作品の出演者って、なんだかプロの俳優っぽくないような、つまり市井に暮らす普通の人々のような気が勝手にしてた。もちろんそんなことはなくロメールの演出でプロの俳優がそう見えているということなんだけど、本作の主人公であるパスカル・オジェとチェッキー・カリョはいかにも俳優、そして外様の人という感じがすごくした。そのせいかファブリス・ルキーニが出てくる場面では安心してニヤニヤできた。ロメールの映画って俳優を見るものじゃなく、フランス人を見るものって感じがある。BSの「世界ふれあい街歩き」に出てくる、よく店や家の中に旅人役のカメラを招いてくれる仕込みのアレ、つまりそういう現地人レベルの生活感を映画で見せてくれている感じなのだ。