ミーハー女子大生

僕のワンダフル・ライフのミーハー女子大生のレビュー・感想・評価

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)
4.1
【あらすじ】
ゴールデンレトリバーの子犬ベイリーは、少年イーサンに命を救われてからいつも一緒に過ごすようになり、彼と強い絆を育む。
やがて青年に成長したイーサンは大学入学で故郷を離れ、ベイリーは年老いて死を迎えるはずだった。
だが、ベイリーはイーサンに会いたい一心で何度も姿を変えて生まれ変わり...。
少年に命を救われたゴールデンレトリバーが、転生を繰り返しながら自分の使命に気付く物語が描かれる。

【感想】
表面だけなぞれば一見誰でも観られるライトな万人受け映画にも見えるが、実はかなり人を選ぶ映画ではないかと思う。
安易に泣ける映画、犬が可愛い映画、心が温かくなる映画と言ってしまえばそれまでの映画になってしまうし、逆に現実にはありえないファンタジーだと批判してしまえばそれまでの映画にもなってしまう。
もちろんどちらも間違いではないにせよ、この映画は犬に対する自分の境遇・ 環境・感情によって大きく左右される映画である。
そういった意味で、観る人を選ぶ映画であるように思える。  

例えば犬が好きで、欲しいなぁと思ってる人ならばとても良い映画に映るだろうし、気持ちのよい涙も流せるだろう。
そして今現在犬を飼っている人が見れば、今目の前にいる愛犬への気持ちを再認識させられ、昨日までの接し方の反省や共感などで涙するかもしれない。  
しかしペットロス真っ只中の人や過去にそういったことを経験した人が観るには余りにも危険である。
もし当てはまる方がいらっしゃるならこれ以上語らずとも察することが 出来るだろう。
覚悟して見るように。
そしてティッシュは箱ごと用意するように(笑)

一点気になったのは特定の彼にのみウェイトがかかりすぎてしまっている点。
ストーリー上致し方ないのかも知れないが、その他の飼い主だってそれぞれ形は違えど愛してくれていたのではないか。
そのフォローが何かしらの形であれば良かったのかな。
そもそも犬は与えた分だけ愛を返してくれるが、その一方で全く愛さなくても無条件で飼い主を愛してくれる。
そんな健気で稀有な存在。
例え一日中鎖に繋いだとしても彼らはいつでも尻尾を振って無償の愛を振りまいてくれる。
だからこそ、だからこそである。
私たちは彼らに負けないぐらいの愛を注ぎたい。
そんな気持ちになる映画である。

ちなみに私は今後一切犬は飼わないと誓っている身です。

ストーリー 4
演出4
音楽4
印象4
独創性 5
関心度5
総合 4.1

30/2023