こたつむり

バッドママのこたつむりのレビュー・感想・評価

バッドママ(2016年製作の映画)
4.0
♪ パタパタママ パタパタママ パタパタ

世のお母さん方は大変なんだぞ、という物語。
朝早く起きて、洗濯して、みんなのご飯を作って、子供たちを送って、会社に行って仕事して、午後からはPTAの行事を手伝って、スーパーに寄って、掃除して、夕ご飯を作って…。

そりゃあ、大変ですよ。
しかも、周りからは「それが当然」とか「昔はもっと大変だった」とか言われる始末。神経の一本や二本、ブチ切れても不思議ではありません。

だから、本作は言いました。
悪いママでいいじゃん、と。
朝ごはんはシリアルでいいじゃん。お弁当はファストフードでいいじゃん。時にはお酒飲んで愚痴言ってもいいじゃん。ホームパーティーで羽目外してもいいじゃん。スーパーで暴れてもいいじゃん…と。

はい。問題ありません。
最後の「スーパーで暴れて…」は微妙な気もしますが、いえ、問題ありません。毎日毎日頑張ってる奥様方の気を紛らわす方が大切です。世の男性陣だって夜のお店で発散するんです。いささかも問題ありません。

というかですね。
男どもは本作を観るべきですね。
「うちは大丈夫だよ、ははは」なんて思い過ごしですからね。気付けば“見えない借金”が積み重なって、どこかでドカンと返済を迫られることになりますからね。って実体験じゃないですよ。うちは家庭円満だから。ははは。

まあ、そんなわけで。
全てのお母さんたちを肯定するコメディ。
子供たちに対しては、もう少し厳しく躾けても良いんじゃないか、とも思いましたが、この辺りはお国柄でしょうか。向こうでは自己肯定感の育成を重視していますからね。

但し、ギャグの方向性は微妙なところ。
かなり大人(アダルト)向けなネタが多いんで…というか、本当にアメリカって下ネタが大好きですよね。かなり引くレベルです。

それさえなければねえ。
子供たちに「お母さんは大変なんだぞ」と見せられたんですけどねえ。いや、もしかしたら、子供たちに見せないための下ネタかも。子供たちは親の悩みなんて知らなくて良いのです。スクスクと育つために大切なのは笑顔ですからね。
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