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ジョゼとピラールの土偶のレビュー・感想・評価

ジョゼとピラール(2010年製作の映画)
4.0
ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの「象の旅」巻末にこのドキュメンタリーについて言及されていたのがきっかけで鑑賞。
マグロのように休むことを知らない旺盛な旅をするジョゼ&ピラール夫妻を長く密着取材しているんだが、この期間に「象の旅」を執筆していたのを目にして、再び本を手にするつもりだ。(本の賛辞の意味がようやく分かった)

旅先のエピソードでは、サラマーゴ原作の舞台に出るガエル・ガルシア・ベルナルが聞かれても困っちゃうよな〜と言う質問を、ほんとに会見で質問しちゃう記者に爆笑。

サラマーゴの妻(かつ秘書かつサラマーゴ専属のスペイン語翻訳者)ピラールが名詞の性別について指摘する部分、日本語にはない感覚を突かれてハッとなる。
映画で一貫してたのは、見ざるいわざる聞かざるの真逆を突っ走るピラールへの視線が常に優しいサラマーゴ翁。


無神論者のサラマーゴが生まれ変わるなら木になりたいって、ちょっと面白い。(無神論的考えに転生は共存するの?)
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