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記憶の香りの小のレビュー・感想・評価

記憶の香り(2006年製作の映画)
3.5
ポレポレ東中野の、映画『ハッピーアワー』の濱口竜介監督の特集上映『HAPPY HAMAGUCHI HOUR! 』で鑑賞。

藝大在籍中の短編で、他の人の脚本で撮ったのはこの作品が初めてとのこと。とあるサラリーマンの男性が通勤途中のあるバス停にいつも同じ女の子がいることに気づく。事情通の同僚の女性に聞くと、その子は交通事故で亡くなったお母さんをずっと待っているらしい。

ある雨の日、サラリーマンはそのバス停で降り、女の子と話をすると…。バス停の近くにはキンモクセイの花が咲いていて、その香りが彼の忘れていた記憶を呼び起こす、みたいな感じなのかな。

<講評で評価されていたこの脚本を、 (略) わからないまま、書かれた通りに撮っていった>(自著『カメラの前で演じること』)という。確かに濱口監督作品っぽくはないかも。

上手いことつながっている気はするけど、わかるようでわからない不思議な感じの映画。他人の記憶に自分の記憶が共鳴したということかしら…。
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