たってぃ

リザとキツネと恋する死者たちのたってぃのレビュー・感想・評価

3.5
日本文化大好きなメルヘン気質のリザが30歳の誕生日を機に運命の恋人を探すが同居人の日本人幽霊がその相手を次々と呪い殺してしまうコメディ映画。ハンガリーの作品です。

若干ズレを感じる日本要素がぎっしりでそれだけでも十分笑えるコメディ映画でした。
昭和歌謡をノリノリで踊りながら歌って登場する幽霊のトミー谷が最高です。

あと、殺される男が出てくるたびに日本語で「死者(カポン!)」てでるのがツボでした。

ただ全く適当な日本要素演出という印象を受けた訳ではなく、那須の九尾の狐伝説を調べて演出しているところも見受けられていて有名な歌川国芳の「九尾の狐」の浮世絵とかも地味に出てきます。

お話も日本の妖怪絡みの御伽噺っぽい内容になっていて、多分日本の何かの昔話をアレンジしたんじゃないかなと思いました。
なので日本昔ばなし(ハンガリーver.)みたいな感覚で観やすいです。
今作のような作風を「ジャパネスク」っていうらしいですね。初めて知りました。

若干ズレのある日本要素に嫌悪感を抱く人もいるだろうなと思いますがそこは肩の力を抜いてコメディと一括りにしてしまえばしっかり楽しめる作品になっていると思います。
たってぃ

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