転生Moljiana

マグニフィセント・セブンの転生Moljianaのレビュー・感想・評価

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)
3.9
 遅ればせながら地元の映画館で観て参りました。日本映画の金字塔『七人の侍』にインスパイアされた西部劇『荒野の七人』のリメイク作品(ややこしい……)。極悪非道冷酷非情な実業家・ボーグ一味に土地を捨てる様に迫られたローズ・クリークの住人。仲間を殺され、教会にも火を放たれた彼等は委任執行官のチザムを始め多種多様で癖のある――でも腕利きの――用心棒7人を集め、ボーグ一味と闘う事を決意する……

 先ず結論を述べると「面白かった」その一言です。7人の用心棒もデンゼル・ワシントン、クリス・プラットを始め全員に個性が有り、誰一人とも観終わった後に印象が残らない事もありませんでした。人種も元作品と違い黒人、東洋人、メキシコ人からインディアンと此処も多種多様。この改変も今のグローバル社会を意識している感じで好感が持てますし、何より今作の様な派手なアクション映画で東洋人が活躍する姿は同じ東洋人として応援せずにはいられません!!
 つい先日上映終了を迎えた『ローグ・ワン スターウォーズストーリー』のドニー・イェンといい、『スーサイド・スクワッド』の福原かれんといい。去年辺りからハリウッド映画で東洋人が少しづつ活躍し始めているのは非常に良い傾向だと感じます。さらなるご活躍を期待しています。

 キャラクター以外も凡そ文句無し。ストーリーや舞台設定はそのまま。しかし美術や衣装が兎に角しっかりしている為、題材は古いのに古臭くない。ルックは新しいのに西部劇としての風格が損なわれていない。正にリメイク作品として完璧なバランスですね。OPでのタイトルの出方が地味だった件もEDを観たら完全に忘却の彼方へ飛んでいきました、だってあれは反則でしょう!あんなの絶対興奮するよ!!

 難点は強いて言うなら、町の人々が復讐、正義を求めるのは良いとしても主人公の動機は変更しないで欲しかった。ネタバレになるので詳しくは伏せますが、終盤の告白は少し安易過ぎる様に感じました。後は敵の数が曖昧過ぎ。決戦のシーンでは馬に乗った大軍勢が……!って感じだったのに展開が進むにつれ「あれ、敵の数増えてね?」と思う事しきりでした。だって全然減んねぇんだもん!!

 因みにMoljianaが一番好きなキャラクターはビリー……ではなくクリス・プラット演じるギャンブラーのジョシュ・ファラデーです。もうね『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のスターロードといい、ああいう「ボンクラで軽い性格だけど実は有能」的キャラクターを演じさせたら向かう所敵なしですね。今思うと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』自体も宇宙版『マグニフィセント・セブン』って感じですし、何方にしても私好みです。
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