このレビューはネタバレを含みます
薬物怖い。
その次に、犬に襲われる香川照之が怖かった。
cureを薬の副作用で眠りながら見た時も同じことを思ったのだが、黒沢清の映画に出てくる、主人公のアルターエゴ感のある敵は、心理学的な仕方ばかりではなくて、薬物的・物理的仕方でも人間を支配してくるのがなんか面白い。まあ、映画も薬物みたいなもんだということではないだろうか。
地下の映像が面白いが、あまりにも急にカットが変わるので、なぜ家の配置がああでないといけないのかはよくわからん。
しかし、移動式呪怨感のある設定である。
香川照之は演技ももちろん適役だったが、九代目市川中車(ちゅうしゃ)なので選ばれていたなら黒沢清のことがもっと好きになれそうだ。
あと、東大の社会心理学科を卒業していたのは調べて初めて知った。
話にも映像にも強度がありすぎるので感想は書こうと思えばいくらでも書けるが、自分にはそれほど重要な作品ではなかったのと、書くべきことはフォローしてる人たちがわりと既に書いてる感があるのでこれくらいにしておく。