Omizu

ぼくの伯父さんのOmizuのレビュー・感想・評価

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)
3.5
【第31回アカデミー賞 外国語映画賞受賞】
ジャック・タチ監督の代表作。カンヌ映画祭審査員賞を受賞、アカデミー外国語映画賞も受賞した。ジャック・タチ自ら演じるユロ氏というキャラクターが日本に紹介された作品。

フレンチ・コメディの名作とされる本作、思わず笑ってしまったところも多々あり、セットなどを含めクオリティが高い。しかし個人的にはあまり合わなかったかな。2時間切っているのに長く感じた。

タチが演じる「ぼくの伯父さん」ことユロ氏のとぼけた味わいがいい。一番笑ったのは噴水のくだり。席を移動したらど真ん中で噴水が湧き上がるところで爆笑した。

ただ、あまりに淡々としているので飽きてしまったのも事実。短編ならいいが、2時間の長編としては起伏がなく感じた。苦手なウェス・アンダーソンをすごく連想させた。『フレンチ・ディスパッチ』などでビルの中をひたすら歩くだけのショットとか、かなりウェスは影響を受けているのではないかな。

ユロ氏がとぼけた言動をみせていくだけの映画。そのキャラクターや徹底した語り口など完成度は高いが、僕としては物足りなかった。
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