囚人13号

ドリーの冒険の囚人13号のレビュー・感想・評価

ドリーの冒険(1908年製作の映画)
4.0
何気に初見。ドリーショットではなく運動する被写体を追ったパンやフォローといった前段階的な技法もこれ以前には存在していないのか知りたい。
娘を捜す父と監禁する誘拐犯の決定的に異なった視点が交わることで切り返しと同等の心理効果が生じ、樽という死角=視線の遮断がサスペンスを構成する。眼前にいるドリーに父は気付かない宙吊り状態。差異を見せる反復構図のほか、カッティングに先立って漂流の活劇を実践してることもグリフィスの映画的可能性かと。

詳細な分析は三浦哲哉『サスペンス映画史』に詳しいので是非
囚人13号

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