櫻子の勝手にシネマ

残穢 住んではいけない部屋の櫻子の勝手にシネマのレビュー・感想・評価

5.0
これは怖い。
マジで怖い。
ホントに怖い。
何度観ても底知れぬ恐怖を味わえる。

まず、『残穢』というタイトルが良い。
次いで、小説家である「私(竹内結子)」の元に、女子大生の久保さん(橋本愛)という読者から1通の手紙が届く…という流れも良い。
初見で観た時は冒頭からぐんぐん引き込まれた。
抑揚のない、淡々とした語り口の竹内結子のナレーションも良かった。

本作は事故物件での『穢れ』に関する物語である。
日本古来から地縛霊と言われるものがあるように、土地に根付く怨霊も多くの人々に信じられてきた。
本作でも岡谷マンションで起きた不可解な事件について調査が行われていく。

複数の怪奇現象を辿っていくと根が同じ、その怨みは深く深く繋がり『穢れ』はどこまでもついて回る。
『憑いてくる』というのが、なんとも気持ち悪い。

全体を通して全身に鳥肌が立つ気味悪さだが、首吊りのシーンと、赤ん坊の声が聞こえるという高野としヱの迫真の演技が特に良かった。

「めちゃくちゃ怖い映画が観たい!」という方に特にオススメ。
逆に「怖いのはちょっと苦手…」という方は絶対に観てはいけません。
何故なら『穢れ』は感染しますから…(笑)