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セバスチャン・サルガド 地球へのラブレターのkekqのレビュー・感想・評価

3.8
映画監督が写真家を撮る映画。映画で写真を観るというのもあまりない体験だが、写真だけで映画が成立するほど一枚一枚のエネルギーがみなぎっている。

「PINA」のときも感じたが、ひとりの人間の歴史と内面を掘り下げるだけではなく、「この人マジですごいからみんなも見て!」と無邪気に訴えかける監督自身の強い愛情がこめられているのが本当に良い。
本編でも語っていたが人間そのものへの関心が高く、それをエンターテイメントに昇華させる術も知り尽くしている。

数々の壮絶な現場から作品を携えて生還し、想像もつかないレベルの自然再生を行う神のような偉人。
家族との距離感がなんとも人間臭く、あくまでもひとりの個人である側面もきちんと語られていて実にまじめな仕事。
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