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恐るべき子供たちのDのレビュー・感想・評価

恐るべき子供たち(1950年製作の映画)
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コクトーがメルヴィルのデビュー作を評価し、自らの原作を監督にオファーし、企画が始まったとされている。

メルヴィルの作風に対し、コクトーのナレーション・キャスティングなどを含め、コクトーが前に出過ぎていて、互いのいいところが打ち消しあってしまっている。

コクトーは映画の監督を依頼しのたなら、もっとメルヴィルに任せていたらよかったのに。

原作、音楽、撮影など骨格はいいだけに非常に惜しい。

ミスキャストの問題である、主人公姉弟の弟については、コクトーの息のかかった俳優が演じていて、役柄の割に違和感がある。

もっと繊細なイメージが欲しかった。

姉役のニコル・ステファーヌはすばらしい演技を発揮している。

寡黙だった前作「海の沈黙」とは対照的に喋り倒すし、映画全体を支配している奔放さが代え難い存在だ。

尚、メルヴィルとコクトーがカメオ出演している。

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