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ぼくとアールと彼女のさよならのaikidoのレビュー・感想・評価

3.5
青春と病気をテーマにした作品だと湿っぽくて重くなり過ぎ、お涙頂戴映画になってしまう難しいジャンルだと思いますが、独特で癖が強い主人公が語るポップで軽い物語なので、湿っぽさや重さは全くないですし、ヒューマンドラマを観ていないような不思議な気持ちにさせられる今までに出会ったことのないタイプの映画で、新鮮な気持ちで鑑賞出来ました。
また、パロディ映画を自主制作する主人公なので、作中に散りばめられる映画の小ネタも面白く、映画好きならば刺さること間違いなしな点も良かったです。

恋愛映画や感動映画を皮肉る定番崩しの作品ですが、パロディ映画しか作ってこなかったからこそ出来る主人公の映画や、本当の友達になれたからこそ分かるメッセージ等、終盤に畳み掛けられる怒涛の展開は凄まじく、なぜか感動させられ、圧倒されたので、本当に不思議な映画でした。
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