そうま

キャプテン・マーベルのそうまのレビュー・感想・評価

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)
3.5
MCUにこんな直球なヒーローオリジン&フェミニズム映画があったとは。
主人公が昔の記憶を失っており自分が何者なのかわからないというところをサスペンスにしていることもあり、物語前半での出来事が記憶を取り戻していくうちに後半では全く別の意味を持ってくるのが面白い。

⚠️以下ネタバレ注意⚠️



メンター的な存在から言われ続ける「感情を抑えろ」「”力”に頼るな」という言葉が、真相が明らかになっていくうちに自分を都合よくコントロールするためのものだったということに気づき、感情と力を解放し、空を飛翔しながら敵を打ち倒していくシーンはとても気持ちがいいし、「行け行け~!」と思わず応援したくもなった。
適わないと見るや、ステゴロこそ男のロマンとばかり「素手でやろう」と持ち掛けてくる司令官を能力で一蹴するシーンも最高。

また、スクラル人周りの、「正義の戦争」が実は避難民や犯罪者を生み出し続けているという描写は自己反省的だという風に感じた。

最終的にキャロルは全ての記憶を取り戻せたわけではないが、それでもキャロルは自分の過去を知る友人のためにヒーローとして立ち上がる。
人は自分の記憶やアイデンティティのみによってだけでなく他者からの期待や評価によって規定されることもあると思っている僕にとっても納得のいくオリジン映画だった。
そうま

そうま