aya

ズートピアのayaのレビュー・感想・評価

ズートピア(2016年製作の映画)
4.5
アニメという体裁で、社会問題を描くっていうスタイルが大キライです。
なぜなら、すごく一方的でひとりよがりな主張にしか見えない作品が多いからです。
ある差別を訴えながら、返す刀で別の差別を平気でしてしまっている(悪気はなさそうのが、またなんとも。。。)作品が多くてうんざりするんです。
楽しく映画を見たいのに。。。

でも、ズートピアにはそんなひとりよがりは見られませんでした。こんなスマートに問題提起されると、自然と考えさせられるってものです。
女と男、肉食と草食をはじめとする、いろいろな「差」から、これまで私たちが決めつけてきた優劣や強弱を「徹底的」に表現しない演出の細かさは本当にスマートです。
被害者と加害者なんて紙一重の違いだし、弱者が必ずしも正義ではないし聖人ではないという「現実」をしっかり踏まえているので、説得力があるんだと思います。

楽しかった!見てよかった! って思える映画に出会えたことが幸せです。
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