イチロヲ

What's Up, Tiger Lily?(原題)のイチロヲのレビュー・感想・評価

What's Up, Tiger Lily?(原題)(1966年製作の映画)
3.5
卵サラダのレシピを奪還するべく、手練れのスパイ(三橋達也)が手強いライバルたちと対峙していく。東宝「国際秘密警察」シリーズの映像を再編集している、スパイ・コメディ。ウディ・アレンの事実上のデビュー作。

「昔からハリウッド映画は日本製です。すべて、日本語の台詞を英語で吹き替えたものなのです」という、ウディ自身のホラ吹きから本編が開始。元ネタをパッチワーク方式で編集して、独自のカットを少しだけ加えて、異なる内容の英語台詞に吹き替えている。

レシピを狙っている黒部進とレシピを手中に収めている中丸忠雄が、主人公のライバル役として登場。セクシー要員では、スキ・ヤキ(若林映子)とテリ・ヤキ(浜美枝)が、主人公を補佐する。エロ要素を集中的に取り上げているため、とにかく目の保養になる。

会話が成立していないのにドラマが進展するという、狂気の世界を楽しむ方向性。本編の折り返し地点、「話の内容を詳しく解説してください」とインタビュアーから言われたウディが、「イヤだ!」と即答するところが笑える。
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