ストレンジラヴ

ストックホルムでワルツをのストレンジラヴのレビュー・感想・評価

ストックホルムでワルツを(2013年製作の映画)
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「ハーグフォッシュが見えないわ」
「そうよ、だってとても小さな街だもの」

分かってる!分かってるよ脚本!
もうね、木登りの話を劇中でしっかり回収してくれた。それだけで合格。
これはモニカ・ゼッタールンド(演:エッダ・マグナソン)の物語であると同時に「親父の一番長い日」でもある。
だからこそ「木登りの話」は重さを増す。

ジャズとは対極のクラシックをよく聴く身として、モニカがジャズにもたらしたものには非常に共感した。
何故ならば、クラシックでも、その曲を聴く時は指揮者と作曲者を同じ国でまとめることを自分でもよくやるからだ。
音楽には人生と歴史が詰まっている。だからこそそれを体現できるのは、やはり同じ国の人間なのである。
ジャズをスウェーデンのものにするには、やはり言葉の力が必要だった。そして音楽の最後の1ピースは心。天国と地獄を味わったモニカに、エラ・フィッツジェラルドは何と語りかけたのだろうか?

こちらも別の音声配信アプリ内での紹介で観ました。
ありがとうございました。